2011年7月11日月曜日

決勝日2

決勝第1試合。台湾Submarine対マカオEMM-CFです。
第1試合は無事マカオが勝ちました。

決勝第2試合。中国Qi Tian Da Sheng 2対マカオKY A Macauです。
マカオの「ロボット」は速く強く正確です。ライトウェイトでこれ以上のロボットは難しいかもしれないほど完成度高いです。メンター干渉等ちょっと問題行動もあるのですが,ロボット自体は確実に世界トップレベルです。今回見たマシンの中では群を抜いていました。
対して,中国側のロボットは初日同じチームにいたのですが,超強力(すぎ)エアキッカーが問題を起こします。相手ロボットと接触するとボールがなくてもキックします。これに対して相手側がロボットを傷つけるためのキックではないか,と抗議。試合が中断し,TCが呼ばれました。いろいろ確認し,大丈夫だろう,とのことで試合を再開したのですが...再開後すぐに問題が発生!キックオフ後に中国チームのキックがマカオチームのロボットのタイヤを粉砕してしまいました!ジョンミンオムニの部品がバラバラになって吹っ飛び,パラパラとコートに落ちてきます...再び試合中断。まあ,この時点でマカオが8対1で勝っていたので没収試合でもおかしくないと思われますが...マカオチームが予備のオムニに取り替えて試合再開。結局マカオの圧勝で,Reverseの試合を待たずにスーパーチーム優勝が決まりました!!! ホッとしました。

さて消化試合とはいえ,世界大会の最終戦です。中国の正当派ロボットを擁する強豪チーム,Jing'an No.1との対戦です。昨日はボコボコにされましたが,パワーアップした豹がどのくらい通用するか...
 コートの周りを国旗が囲みます。すごい応援です。こんな中で試合ができるのは幸せですね。
しかし,この試合のコートはひどく荒れていて,豹がまともに動けません...豹の下部クリアランスは3ミリくらいしかないですが,コート上の「もふもふ」の深さが1センチ近くあるところもあり,引っかかって動かないようです。(コートがカーペットじゃなくって不織布で,摩擦で毛玉が大量に出ますし,オムニにもモーター軸にも絡んでまともに動けなくなります)
コート上はこんな状態...コートを傷つけるロボットはダメなんじゃ...

結局,素早い動きと強力なエアキッカーの中国チームに,なす術無く完封負けしてしまいました。
記念撮影もバックは中国国旗...悔しいけど仕方ないですね。


今回の世界大会で見た現実。日本のライトウェイトリーグは世界から2周くらい周回遅れにされているように見えます。圧倒的なレベルの差を感じてきました。対戦した子供達は直にそれを感じているはずです。国内リーグと国際ルールの違い。それをわずか1ヶ月で埋めなければならない現実。テスト不足,調整不足の試作機での世界大会。もどかしさと悔しさをいやというほど味わったはずです。世界のライトの主流はジョンミン。強力モーターに軽量高駆動力のプラオムニ,なんとリポ4セル14.8Vの駆動電源...相手を破壊するほどの強力エアキッカー(8気圧くらい入っているよう...)。
日本のライトリーグのマシンをそのまま持っていくと,まったく相手になりません。出足の差でボールを支配され,強力エアキッカーでロングシュートを打たれます。一方で,ゴール前に居座る鉄壁のキーパー(カニ歩きに近いが,指摘すると5センチくらいは前に出るようになった。しかも反応は超速)の前ではボールを押して運んでいては全く得点できません。これが世界の現実でした。世界で戦うためには,こんな状況を知り,それなりの準備をしていく必要があります。個々のチームで短期間にできることは限られています。ジャパン後にカーペット対策,パルスボール対策が必要な上,パワーもスピードもケタが違う世界との差。この現実を次に伝えていかなければならないですね。今後の日本チームのために。
セカンダリでは自作機も頑張っていましたし,オープンBでもおかしくないような高度なマシンもありました。プライマリが先生(親?)+生徒のようなチームが多い中,セカンダリはチームメンバー自身が自主的に動いて活動しているように見えました。ロボットも自分たちのこだわりロボットが多かったように思います。一方で,プライマリ上位は,基本ジョンミンの強力キット+エアキッカーが主流でした。ロボットを作る,すなわち機械工作や電子工作の部分はほとんどせず,すべてキットとオプション,あとはプログラムで勝ちに行く,という考え方のようです。もちろんレゴマシンも,基板から自作のロボットもありましたが,上位進出は難しいのが現実でした。
ただ,プライマリのこんな厳しい状況の中でも,ガキ大将,Reverseの2チームはがんばっていたと思います。外国チームと相談しながら,ちゃんと勝てるところで勝ち,スーパーチームポイントを稼ぎ,いいポジションで決勝トーナメントに残りました。結果,決勝日には2回とも負けてしまったReverseですが,
スーパーチーム優勝!
ということになりました。なんと世界一です。夢のようです。

準決勝で敗れたガキ大将のスーパーチームは3位決定戦で勝ち,スーパーチーム3位です!



ライトウェイトの試合が終わったあとも,Bの試合は続いていました。みんなでZEROの決勝戦の応援。

試合後に日本チームでの記念撮影。昨年うらやましく見ていたこのシーン。仲間に入れて光栄です。感謝!

表彰式までの空き時間で,みんな遊び始めました。BのコートにAのロボットが集合。ジャパンのAライト1,2,3位のロボットがBコートでゲーム^^ 楽しそうです。それなりにまともに動いて試合になっているところがすごい!
あまりに楽しそうにしているので,いろんな国の人が集まってきました。そのうち,イランのマシンや中国のマシンも乱入。Bのマシンも入って,大量のロボットがBコート上でサッカー?を楽しんでいました。夢のような高級な遊びですね...

(つづく)


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